家賃300万円が30万円に|法人への転貸・社宅制度で変わる家賃負担

独立・法人化

会社員時代、もちろん家賃は毎月の手取りから全額払っていました。年間300万円が消えていきました。

法人を作ってからこれが変わりました。家賃の一部を法人経費にできる仕組みがあるからです。

この記事では、私が実際にやっている転貸の仕組みと、来年切り替え予定の社宅制度について書きます。


家賃を法人経費にする2つの方法

家賃を法人経費にする方法は大きく2つあります。

①転貸(てんたい)
個人が借りている自宅を法人に貸す形にして、法人が家賃の一部を負担する方法です。経費化できるのは最大で約50%程度が目安です。

②社宅制度
法人が直接物件を契約し、役員が住む形にする方法です。経費化できるのは最大で約9割程度になります。

どちらが適しているか、経費化できる割合は間取り・仕事の利用実態・物件の状況によって変わります。必ず税理士と相談して決めることをおすすめします。

独立後の収入設計・節税の全体像については以下のブログ記事で詳しく書いています。
独立して手取り+820万円|外資系コンサルが法人化で変えた税の構造

さらに具体的な数字・課税所得のシミュレーションについては有料noteで公開しています。
独立して手取り+820万円|外資系コンサル10年の収支を全公開


なぜ最初は転貸にしたか

私が住んでいるマンションでは、法人設立1年未満の段階で社宅契約ができませんでした。そのため現状は転貸という形で家賃を法人経費にしています。

法人設立から1年が経過したタイミングで社宅制度に切り替える予定です。

法人設立の手順については以下の記事で詳しく書いています。
合同会社をマネーフォワードで作った話|設立費用6万円・法務局5分で終わった


転貸の仕組みと実際のキャッシュフロー

転貸の仕組みを正確に説明します。ここが一番誤解されやすいポイントです。

お金の流れ

私の場合、月25万円の家賃を大家・管理会社に支払っています。そのうち半分の12.5万円を法人に転貸しています。

実際のキャッシュフローはこうなります。

  • 法人の銀行口座→個人の口座:毎月12.5万円が振り込まれる(実際に現金が動く)
  • 個人→大家・管理会社:毎月25万円を支払う
  • 個人の経費計上:12.5万円を個人事業の経費として計上

結果として個人は12.5万円の収入と12.5万円の経費で差引ゼロになります。グロスで見ると行って来いの構造です。

一方で法人側では12.5万円が経費として計上されます。これが節税効果の本体です。

なぜ50%にしているか

転貸の比率を50%より高くした場合、例えば70%を法人負担にした場合はどうなるかというと:

法人から個人に入る収入:17.5万円
個人が経費計上できる上限:約12.5万円(最大50%程度)
差額の約5万円:個人の所得として課税される

つまり50%を超えて法人負担を増やすと、その分が個人の所得として課税対象になってしまいます。50%という設定は収入と経費が相殺されるギリギリのラインです。


社宅制度とは何か|来年切り替える予定

社宅制度は法人が直接物件を契約し、役員がそこに住む形にする制度です。

転貸との最大の違いは経費化できる割合です。社宅制度を使えば家賃の約9割程度を法人負担にできます。個人の家賃負担がほぼゼロに近くなります。

私の場合、月25万円の家賃のうち約9割の22.5万円程度を法人負担にできる見込みです。個人負担は月約2.5万円程度になります。

法人設立から1年が経過したタイミングで切り替える予定です。

なお経費化できる正確な割合は、物件の床面積・役員報酬の金額・法人の規模などによって変わります。必ず税理士と相談した上で割合を決めることをおすすめします。


会社員時代との比較

家賃負担がどう変わるかを整理します。

会社員時代:月25万円×12ヶ月=年間300万円を全額手取りから支払い

転貸後(現在):法人が12.5万円負担→個人負担は年間150万円

社宅切り替え後(来年以降):法人が月約22.5万円負担→個人負担は年間約30万円

会社員時代と比べると、社宅切り替え後は年間約270万円の差が生まれます。

この差が手取りに与える影響については以下の記事で詳しく書いています。
独立して手取り+820万円|外資系コンサルが法人化で変えた税の構造

役員報酬の設定と家賃の経費化は連動して設計する必要があります。
役員報酬をいくらに設定するか|税理士とシミュレーションした結果と30万円にした理由


注意点

自宅で仕事をしている実態が必要

家賃を経費計上するためには、自宅を実際に仕事場として使っている実態が必要です。単に住んでいるだけでは経費として認められません。

按分割合は税理士と相談して決める

経費化できる割合は間取りや仕事の利用実態によって変わります。私の場合は税理士と相談して50%という割合を決めました。自己判断で設定するのではなく、必ず税理士と一緒に決めることをおすすめします。

実際に現金を動かす必要がある

転貸の場合、法人から個人への家賃支払いは帳簿上の処理だけではなく、実際に法人口座から個人口座に現金を振り込む必要があります。

法人口座の開設については以下の記事で詳しく書いています。
合同会社をマネーフォワードで作った話|設立費用6万円・法務局5分で終わった

また法人設立後2年間は消費税の免税制度も活用できます。家賃の経費化と合わせて理解しておくと節税効果を最大化できます。
法人設立後2年間は消費税を払わなくていい|独立したら600万円得した話


まとめ

家賃を法人経費にする方法をまとめます。

  • 転貸:個人が借りた自宅を法人に貸す。経費化できるのは最大約50%程度
  • 社宅制度:法人が直接契約する。経費化できるのは最大約9割程度
  • 転貸の比率を50%超にすると超えた分が個人の課税所得になるため注意
  • 実際に現金を動かす必要がある(法人口座→個人口座への振り込み)
  • 按分割合は間取り・利用実態によって変わるため税理士と相談して決める
  • 私は来年社宅に切り替え予定。個人負担が年間300万円→約30万円になる見込み

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※本記事の数字・設計はすべて税理士と相談しながら決めたものです。最適解は個人の状況によって異なります。独立・法人化を検討している方は、必ず税理士にご相談ください。

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