私はこれまで6社と面談し、東京・川崎・大阪で合計6室のワンルームマンションを購入してきました。
「ワンルームマンション投資は詐欺だ」という声を、SNSやYouTubeで目にしたことがある方も多いと思います。結論から言うと、私はこの意見に半分同意し、半分は違うと考えています。
この記事では、なぜ「詐欺」と言われるのか、そして詐欺と言われないためにはどう物件を選べばいいのかを、実際に6室購入してきた経験と、価格が決まる仕組みから解説します。
なぜ「ワンルーム投資は詐欺」と言われるのか
不動産系メディアや国民生活センターが公開している情報を確認すると、「詐欺」として語られる事例には、いくつかの共通パターンがあります。代表的なものとして、大きく3つがあげられます。
①違法・グレーゾーン
- 住宅ローンを使って投資用物件を購入する(本来は事業用ローンを使うべきところを、金利の低い住宅ローンで組む用途違反。金融機関にばれれば一括返済を求められる、法律・契約違反にあたる行為)
- 事業者からローン審査用の虚偽の年収を申告するよう指示され、その通りに申告してローンを組んでしまう(文書偽造にあたる行為)
②無理筋(属性を無視した勧誘)
- 年収や貯金の状況を見れば、そもそも無理のあるフルローンや返済能力に見合わないローンを組ませる
- マッチングアプリ・婚活サイトを通じたデート商法で、冷静な判断ができない状態のまま契約させる
③ダメな買い方(物件・契約の質の問題)
- 新築プレミアムが乗った、割高な新築マンションを相場を知らないまま購入してしまう
- 「空室保証」「家賃保証」と説明されたサブリース契約で、後から賃料を一方的に引き下げられる、または二重にサブリース契約を結ばれる
- 相場とかけ離れた高利回りを謳う勧誘で、実際には相場よりかなり高い価格の物件を販売される
これらに共通しているのは、「ワンルームという投資手法そのもの」が問題なのではなく、①違法な手続き、②属性を無視した勧誘、③物件・契約の質、のいずれかに原因があるケースがほとんどだということです。
つまり、正しい価格の仕組みを理解し、違法な手続きに手を出さず、自分の属性に見合った物件を選べば、こうした問題の多くは避けられます。
不動産投資のゴール設定
まず大前提として、不動産投資で何をゴールにするかを最初に決める必要があります。ここが曖昧だと、どんな物件を買うべきかも定まりません。
目的は大きく分けて3つです。
- 5〜10年保有して売却益(キャピタルゲイン)を狙う
- 長期保有して家賃収入(インカムゲイン)を狙う
- その両方を狙う
私の場合は、5〜10年保有してキャピタルゲインを狙うスタイルです。
理由は単純で、私は頭金10万円に近い形でレバレッジをかけて複数室を購入してきたからです。この買い方だと、月次キャッシュフローはマイナスになるのが前提になります。つまり、家賃収入そのものを厚くしてインカムゲインを積み上げる、という戦略とはそもそも土台が合いません。
また、「両方を狙う」という考え方は聞こえは良いのですが、実際には物件選びの基準がぶれやすくなります。値上げ余地を最優先するのか、利回りの高さを最優先するのかで、選ぶべき物件はまったく変わってくるからです。
短期間で複数室を買い進め、家賃の値上げによって収益還元法上の資産価値を伸ばし、最終的に売却で刈り取る。このシンプルな軸に絞ったことで、6室それぞれの購入判断に一貫性を持たせることができています。
買った値段より高く売れれば勝ち、というシンプルな考え方をしています。
価格が決まる仕組み:収益還元法
どうすれば物件を高く売れるのか。ここで重要になるのが「収益還元法」という考え方です。
30㎡前後の投資用不動産の価格は、以下の式で決まります。
物件価格 =(月額家賃 − 管理費 − 修繕積立金)× 12ヶ月 ÷ 利回り
この仕組みをより詳しく知りたい方は、以下の記事で解説しています。
👉 不動産投資で勝つための収益還元法|家賃1万円上げると物件価値が300万円上がる仕組み
利回りとは何か
利回りとは、「投資家がこのエリア・この物件に対して期待するリターン率」のことです。別名キャップレート(Cap Rate)とも呼ばれます。
重要なのは、この値がエリアによってほぼ決まっているという点です。
- 東京都心(城南エリア):約3.3〜3.7%
- 大阪・福岡など地方主要都市:約3.6〜4.0%
- 地方・郊外:さらに高くなる傾向
都心に行くほど利回りは低くなります。買う時は利回りが低い方が物件価格は高くなりますが、逆に売る時には利回りが低い=高く売却できるということです。
この利回りは市場の需給によって決まるため、自分でコントロールすることはできません。
だからこそ、コントロールできる「家賃」と「管理費・修繕積立金」に集中して考えることが重要です。
物件価格を上げるための2つのポイント
キャピタルゲインを狙うには、先ほどの式の分子(家賃 − 管理費 − 修繕積立金)を大きくすればよいことになります。
つまり、購入時に確認すべきポイントは以下の2つです。
- 家賃を上げる余地があるか
- 管理費・修繕積立金は上がらないか
例えば家賃が月1,000円上がると、利回り3.5%で計算した場合、物件価格は約34万円上昇します。
もし相場より1万円安い家賃の物件を購入し、保有中に1万円の値上げが実現できれば、それだけで約340万円のキャピタルゲインになる計算です。
家賃と物件価値の関係、具体的な購入事例の1つとして、以下の記事で詳しく解説しています。
👉 家賃16,500円上げて、535万円の物件価格上昇|大阪市・築浅1Kを80万円値引きで買った話【体験談
「詐欺」の実態は、割高な物件を買ってしまうこと
収益還元法で物件価格が決まる以上、不動産会社が法外な価格をつけることは構造上難しいはずです。それでも「損した」「騙された」という声が出るのはなぜでしょうか。
もちろん、先ほど挙げた①の違法な手続きや、②の属性を無視した強引な勧誘によって、明確に「詐欺」と呼べる被害に遭うケースも実際にあります。
ただ、私はそれ以上に多くのケースが③、つまり最初から市場相場より家賃が高い、割高な物件を買ってしまっていることが原因だと考えています。
家賃が相場より高い物件を買うと、次のような状態に陥ります。
- これ以上家賃を上げられない
- 空室が出やすい
- 売っても値上がりしていない
明確な違法行為や悪質な勧誘というより、そもそも割高な物件を買ってしまっていることの方が、実態としては多いのではないかと私は考えています。
割高になりやすい物件の傾向としては、新築マンション・タワーマンション・有名ブランドマンションなどが挙げられます。これらは広告費などのプレミアム価格が上乗せされており、市場価格よりも割高になっている可能性があります。
失敗しない物件選びのポイント
①家賃を上げる余地があるか
周辺の同条件の物件と比較して、月額で,000円〜1万円程度安い物件を狙います。その値上げ幅が、そのままキャピタルゲインにつながります。
②管理費・修繕積立金は上がらないか
修繕計画を確認します。直近で値上がりしたばかりであればしばらく安心ですが、長年据え置きの場合は近い将来値上がりする可能性があります。家賃を上げても管理費・修繕積立金が同じだけ上がってしまうと、効果が帳消しになるので注意が必要です。
物件選びで確認すべき判断軸は、他にもいくつかあります。6室購入してきた中で整理した5つの判断軸はこちらでまとめています。
👉 不動産投資における物件選びの5つの判断軸|6室購入した投資家の結論
一人で判断するのは、正直かなり難しい
エリアごとの適正利回り、過去の家賃推移、修繕計画の読み方など、これらをすべて自分で調べようとすると、相当な時間がかかります。
だからこそ私は、実績データをきちんと持っている会社から購入することにこだわっています。どこから買うかによって、手に入る情報量がまったく変わってくるからです。
実際に6社と面談して比較した結果はこちらにまとめています。
👉 【2026年】不動産投資会社おすすめランキング6社比較|6社面談・3社購入した投資家が採点
また、購入前に第三者の視点を入れることも、割高な物件を避ける上で有効です。
👉 不動産投資で損しないために|買う前に相談すべきセカンドオピニオンサービス【実体験レビュー】
不動産投資に興味がある方、物件選びや会社選びで迷っている方は、お気軽にお問い合わせください。

