毎月赤字でもワンルームを6室買った理由|持ち出し48万円で残債329万円減

不動産投資

この記事で分かること

  • 6室合計で見た、実際の毎月のキャッシュフロー
  • 「赤字」の裏側で、実は何が起きているのか
  • 出口(売却)まで含めたトータルリターンという考え方
  • 家賃を上げると、この構造がどう変わるか
  • 「赤字なら何でもいい」わけでは決してない理由

「6室も不動産を持っているなら、毎月かなりの家賃収入が入ってくるんですよね?」

こう聞かれることがよくあります。答えは、半分正解で半分間違いです。

家賃は確かに毎月入ってきます。ただ、ローン返済・管理費・修繕積立金を差し引くと、私の6室の月次キャッシュフローは、合計するとマイナスです。

👉 購入した6室、全データ公開|東京・川崎・大阪、値引き・値上げ・物件価値の実績まとめ

6室合計の毎月の収支

現在の月次キャッシュフローは、6室それぞれこうなっています。

物件月次CF(現在)
東京①約−2,700円
東京②約−18,050円
川崎①約−10,900円
川崎②約−7,310円
大阪①約+6,950円
大阪②約−8,350円

6室合計すると、月々約4万円、年間では約48万円の持ち出しです。

「毎月赤字の物件を6室も持っている」と言われれば、確かにその通りです。それでも私はこの状態で買い増しを続けてきました。

それでも買った最大の理由は「他人のお金で残債が減る」から

毎月の返済額は、全額が消えているわけではありません。利息以外の部分は、元本の返済に充てられています。

そしてこの元本を実質的に返している原資は、入居者が払ってくれている家賃です。

6室分をまとめて計算すると、

  • 年間の持ち出し合計:約48.4万円
  • 年間のローン元本返済総額:約329.4万円

年間約48.4万円を持ち出す一方で、ローン元本は年間約329.4万円減っています。単純比較すると、持ち出し額の約6.8倍のペースで残債が減っている計算です。

もちろん、この329.4万円がそのまま利益になるわけではありません。固定資産税や修繕費、空室などのコストは別途かかりますし、将来の売却価格が下がれば、この元本減少分の効果が相殺される可能性もあります。それでも、月々の赤字だけを見て「損している」と考えるのは正確ではない、というのが実感です。

さらに出口で利益を取る

ここまでの話は、あくまで保有中の残債の減り方です。実際には、売却時の利益も加わります。

東京・大阪の物件で、実際に買取査定を取ってみたところ、どちらも購入からわずか半年程度で、ローン残債を上回る査定額が出ました。

👉 購入半年で含み益240万円|東京の物件の家賃を上げたので買取査定を取ってみた話
👉 購入半年で含み益439万円|大阪の物件も買取査定を取ってみた話

つまり私が見ているのは、毎月の家賃収支だけではありません。

毎月の家賃CF+元本返済+家賃上昇+売却益

この全部を合わせたトータルリターンです。

これらの物件で家賃を上げた具体的な交渉プロセスはこちらです。
👉 家賃11,000円アップで物件価値377万円アップ|入居者との賃料改定交渉を公開
👉 家賃16,500円アップで物件価値535万円アップ|入居者との賃料改定交渉から入居募集まで公開

月1万円の黒字より、5〜10年後の500万円

私は毎月1万円の黒字を作ることよりも、5〜10年後に売ったときに500万円残る物件を選びたいと思っています。

もちろん、毎月黒字で出口でも利益が出るならそれが一番です。ただ、都心の築浅ワンルームで頭金10万円のみでフルローンを使う以上、そこまで都合のいい物件はなかなかありません。

だから私は、毎月数千円〜1万円程度の持ち出しは許容して、その代わりに「残債がどれだけ減るか」「家賃を上げられるか」「最後にいくらで売れそうか」を重視しています。これが、私が6室まで買い増した理由です。

頭金を最低限にしている理由も、同じ「保有中より出口」という考え方に基づいています。
👉 頭金10万円で6室購入|自己資金を入れない6つの理由

家賃を上げると、この構造が一気に変わる

家賃を上げることには、単に毎月の収支が改善するだけでなく、もう一段大きな効果があります。

実際、東京では家賃を11,000円、大阪では16,500円値上げすることができました。家賃が上がれば、月次CFが改善するだけでなく、収益還元法上の物件価値そのものも上がり、将来の売却益も増えます。

CF改善→収益還元価格上昇→売却益も増加、という多重効果が生まれるということです。だからこそ、私にとっては「今の家賃が周辺相場より安い物件」の方が、むしろ面白い物件に見えます。

👉 不動産投資で勝つための収益還元法|家賃1万円上げると物件価値が300万円上がる仕組み

節税は”おまけ”として乗ってくる

減価償却などによる税効果も、保有中には確かにあります。ただ、それを前提にして赤字の物件を買っているわけではありません。

節税がなくても出口で利益が出る物件を買い、その上に税効果が乗ってくればいい、というくらいの位置づけです。

実際の節税効果についてはこちらで詳しく解説しています。
👉 不動産投資で節税できる5つの経費|減価償却・諸費用・雑費・家賃・通信費まで

じゃあ赤字なら何でもいいのか? → 全然違う

ここは強調しておきたいところです。「毎月赤字でも大丈夫です」という説明は、不動産会社の営業トークとしてもよく使われます。ただ、これを鵜呑みにするのは危険です。

毎月2万円赤字で、家賃はすでに相場の上限、購入価格も割高、残債の減りも遅く、出口価格も期待できない。こういう物件なら、単純に悪い物件です。

私が許容している赤字は、「どんな赤字でもいい」わけではなく、5〜10年後の出口から逆算して、十分に回収できる可能性があると判断した上での赤字です。

だからこそ、赤字を許容できるのは「いい物件」だけ

ここまでの数字が成立しているのは、6室とも「相場より家賃が安い」「値引きできている」「出口の目算が立つ」という条件を満たしているからです。

もし購入価格が相場より高かったり、家賃がすでに上限に近かったり、値上げの余地がなかったりすれば、同じ「毎月赤字」でも、この構造は成立しません。単に赤字を垂れ流すだけの物件になってしまいます。

👉 不動産投資における物件選びの5つの判断軸|6室購入した投資家の結論

まとめ|赤字は「損失」ではなく「投入額」

私は毎月の赤字を「損失」として見ているのではなく、最終的にいくらの資産を作るために、毎月いくら自己資金を投入しているのか、という見方をしています。

6室合計で見ると、年間約48.4万円の持ち出しに対して、年間約329.4万円のペースでローンの残債が減っています。これに家賃上昇・売却益まで加われば、トータルのリターンはさらに大きくなります。

ただし、これは「赤字でもいい」という話では決してありません。だからこそ、その投入額が十分に回収できる根拠、つまり家賃の値上げ余地・値引き・出口の目算があるかを、購入前にきちんと確認することがすべてだと思っています。

借金の実質的な重さや、金利上昇局面での考え方についてはこちらもあわせてご覧ください。
👉 借金1.7億円はインフレで本当に目減りする?|6室の実際の金利で検証
👉 金利上昇のいま、ワンルーム投資はもう遅い?|6室保有している私の結論


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