この記事で分かること
- 金利が上がっている今、ワンルーム投資は本当に「もう遅い」のか
- 金利だけで不動産を判断してはいけない理由
- 東京・大阪の実際の物件で、家賃・査定額がどう動いたか
- インフレ局面で、借金を使って実物資産を持つことの意味
- 今からゼロで始めるとしても、私が「買う」と考える理由と条件
日銀の利上げが続き、不動産投資ローンの金利も以前より上がっています。
「これからワンルーム投資を始めるのはもう遅いのでは?」と思う人も多いと思います。
私自身、6室で約1.7億円の借入があります。当然、金利上昇は歓迎できません。
それでも私は、「金利が上がっている=不動産投資をやめるべき」とは考えていません。結論から言えば、私は今からでも遅くないと思っています。ただし、数年前と同じ感覚で物件を選んではいけない、とも思っています。
6室すべての借入額・金利の内訳はこちらにまとめています。
👉 購入した6室、全データ公開|東京・川崎・大阪、値引き・値上げ・物件価値の実績まとめ
「金利上昇=不動産に不利」だけでは判断できない
金利が上がれば不動産投資は不利になる、というのは教科書的には正しい見方です。ただ、私はこの見方だけで判断するのは違うと思っています。
理由は単純で、日本の利上げ幅(0.25%や0.5%といった水準)に対して、実際の不動産価格の上昇幅の方がはるかに大きいからです。しかも、家賃もいよいよ本格的に上がり始めていると感じています。
実際、2026年8月には、カナダの投資ファンド、ブルックフィールドが日本の4大都市圏(首都圏・大阪・名古屋・福岡)の賃貸マンション約50棟(約3,700戸)を1,000億円超で一括購入したというニュースがありました。日本の住宅市場への投資としては同社にとって初参入で、国内でこの規模の住宅一括取引が行われるのは過去に4件しかないとのことです。
海外マネーの流入は、この一件だけの話ではありません。JLLの調査によれば、2025年の日本の不動産投資総額は6兆円を超えて過去最高を更新し、そのうち海外投資家が占める割合は38%と、例年を大きく上回りました。東京は海外投資家にとって6年連続で最も人気のある投資先都市にも選ばれています。
ここで面白いのは、金利が上がっているからといって、彼らが投資を止めているわけではないということです。金利が上昇している局面であえてまとまった資金を日本の住宅に投じているという事実は、「金利が上がったから不動産は厳しい」という単純な見立てだけでは説明できません。むしろ、家賃の上昇余地や、円安を含めた資産価値の伸びしろを見込んでいるからこそ、このタイミングで投資しているのだと考えています。
だから私は、重要なのは金利が何%上がったかではなく、それに対して家賃・物件価格がどう動くかだと思っています。
金利上昇そのものへの具体的な対応策についてはこちらで詳しく書いています。
👉 金利0.25%上昇で年15万円負担増|不動産投資への影響と対策
実際、自分の物件では家賃が上がった
一般論だけでなく、実際に自分の物件で家賃が上がった実例があります。
- 東京:+11,000円/月
- 大阪:+16,500円/月
家賃交渉の具体的な交渉テクニックやポイントについてはこちらで公開しています。
👉 投資用マンションの家賃を上げる方法|交渉テクニックと進め方を解説
さらに最近、この2物件について買取査定を取ったところ、東京・大阪ともに、購入からわずか半年程度でローン残債を上回る査定が出ました。
👉 購入半年で含み益240万円|東京の物件の家賃を上げたので買取査定を取ってみた話
👉 購入半年で含み益439万円|大阪の物件も買取査定を取ってみた話
少なくとも自分のケースでは、「金利上昇局面だから不動産価格が崩れている」という状態にはなっていません。
つまり、金利上昇→収益悪化、という単純な図式だけではなく、金利上昇+家賃上昇+売却価格+ローン元本の減少、この4つを全部合わせて考える必要がある、ということです。
インフレ局面では、借金そのものにも意味がある
金利が上がる局面では、同時にインフレが進んでいることが多いです。名目金利だけでなく、インフレを差し引いた実質金利で見る必要があります。
以前、自分の1.7億円の借金について、インフレでどれだけ実質的に目減りするかを計算したことがあります。
👉 借金1.7億円はインフレで本当に目減りする?|6室の実際の金利で検証
物価や家賃が上がっても、借りた1億円が名目上1億2,000万円になるわけではありません。借金の額そのものは固定されたまま、物価・家賃・給与が上がっていけば、その借金の実質的な重さは相対的に軽くなっていきます。
だから、低い金利で長期の借金をして実物資産を持つという不動産投資の構造そのものは、インフレ局面ではむしろ理にかなっていると考えています。
ただし、これは変動金利が上昇し続けるリスクを無視していい、という意味ではありません。金利がインフレ率を大きく上回るペースで上昇すれば、この構造は崩れます。そこは楽観だけで語らず、フェアに見ておく必要があります。
じゃあ、今ゼロからでも自分は買うか
ここが一番大事な問いだと思っています。
もし今6室すべて持っていなくて、2026年からゼロで不動産投資を始めるとしても、私は買います。
ただし、何でも買うわけではありません。今まで以上に、次の点を厳しく見ます。
- 現在家賃が周辺相場より安いか(値上げ余地があるか)
- 購入価格が妥当か
- 築年数はどの程度か
- 値引きできるか
- 金利はいくらか
- 5〜10年後に、残債を上回って売れそうか
👉 不動産投資における物件選びの5つの判断軸|6室購入した投資家の結論
「今から遅いか」ではなく、「今から何を買うか」の問題だと思っています。金利が上がる前だからという理由だけで、条件が微妙な物件を買う方がよほど危険です。
問題は、初心者がそれを判断するのが難しいこと
ここまで挙げた判断軸は、口で言うのは簡単ですが、実際に自分ひとりで全部見極めるのは簡単ではありません。
「この家賃は相場より安いのか」「この価格は妥当なのか」「5年後にいくらで売れそうなのか」「この金利で買って大丈夫なのか」。不動産投資が初めての人が、これを全部自力で判断するのは現実的に難しいと思います。
しかも、物件を提案してくる不動産会社は、当然その物件を売る側です。良い面は説明してくれますが、不利な情報まですべて自主的に教えてくれるとは限りません。
だからこそ、1社の説明を鵜呑みにせず、自分でも相場や条件を確認する習慣を持つことが大切だと思っています。
第三者の視点を借りる方法についてはこちらにまとめています。
👉 不動産投資で損しないために|買う前に相談すべきセカンドオピニオンサービス【実体験レビュー】
まとめ|「もう遅い」ではなく、買い方が変わった
金利が上がったから、もう遅いわけではないと思っています。ただ、低金利時代以上に、物件ごとの差が重要になったのは間違いありません。
家賃が上がる物件もあれば、上がらない物件もあります。金利上昇を吸収できる物件もあれば、少し金利が上がっただけで厳しくなる物件もあります。
だから今から始めるなら、「不動産投資をするかしないか」より、「どの物件なら今の環境でも成立するのか」を見極めることが重要です。
物件選びや金利上昇局面での判断について相談したい方は、お気軽にご相談ください。

