新築は基本NG、でも1室だけ買った理由|6室購入者が見る新築と中古の境界線

不動産投資

この記事で分かること

  • 新築ワンルームが基本的にあまり良くないと考えている理由
  • それでも新築を買う価値がある例外的なケース
  • 中古ワンルームのメリットと、見落としがちな注意点
  • 新築・中古という二元論ではなく、私が実際に見ている3つの判断軸

不動産投資会社と話していると、新築ワンルームを勧められる場面は少なくありません。
👉 【2026年】不動産投資会社おすすめランキング6社比較|6社面談・3社購入した投資家が採点

私自身、6室のうち5室は中古、1室だけ新築を購入しています。結論から言うと、新築は基本的にあまり良くないと考えていますが、絶対にダメというわけでもありません。今回は、新築と中古それぞれのメリット・デメリットを整理しながら、実際にどう判断しているかをまとめてみます。

新築のデメリット①:新築プレミアムで割高になりやすい

新築物件には「新築プレミアム」が価格に乗るため、中古と比べて利回りが低くなる傾向があります。この点は以前、物件選びの判断軸をまとめた記事でも詳しく書きました。

👉 不動産投資における物件選びの5つの判断軸|6室購入した投資家の結論
👉 不動産投資で勝つ方法|ワンルームマンション投資は本当に詐欺?

新築のデメリット②:家賃を上げにくい構造がある

これは意外と語られていない点だと思っています。

新築マンションは、竣工と同時に多くの部屋がほぼ同時期・同条件で入居者を迎えます。つまり、そのマンション内には「周辺相場より安い家賃で入っている部屋」という、値上げの起点になる部屋がそもそも存在しにくいということです。

私が家賃交渉で重視しているのは、「今の家賃が周辺相場よりどれだけ安いか」です。中古物件、特に入居から数年〜十数年経っている物件は、当時の家賃設定のまま据え置かれていることが多く、相場とのギャップが生まれやすくなります。一方、新築は分譲時点で相場に近い、あるいは相場ギリギリの家賃設定をされることが多く、購入した時点ですでに値上げの余地が小さいケースが少なくありません。

実際の家賃交渉の進め方についてはこちらで詳しく解説しています。
👉 投資用マンションの家賃を上げる方法|交渉テクニックと進め方を解説

新築のデメリット③:結果として利回り・収益機会全体が小さくなりやすい

①の価格の高さと②の値上げ余地の小ささが重なると、月々のキャッシュフローだけでなく、将来の家賃上昇や売却益といった、収益還元法における物件価値の伸びしろ全体が小さくなります。これが、私が新築を基本的には積極的に選ばない理由です。

収益還元法についてはこちらで解説しています。
👉 不動産投資で勝つための収益還元法|家賃1万円上げると物件価値が300万円上がる仕組み

ただし、新築が絶対ダメというわけではない

条件さえ揃えば、新築はむしろ良い選択肢になります。実際に私は、川崎で新築の物件を1室購入しています。

理由は主に3つです。

① 価格が相場より十分に割安だった

購入時、周辺の同条件の新築物件は実質利回り3.3%前後、中には2%台後半のものも少なくありませんでした。私が購入した物件は値引き交渉もあり、実質利回り約3.7%を確保できました。「新築だから避ける」のではなく、「価格が相場に対して妥当かどうか」で判断した結果です。

実際に購入した物件についてはこちらで詳しく紹介しています。
👉 新築なのに利回り3.7%|川崎の投資マンションを150万円値引きで買った話【体験談】

② 設備故障リスクが低い

新築〜築10年程度は、給湯器やエアコンなどの主要設備がほぼ壊れません。中古、特に築古の物件で起こりやすい「保有中に予期せぬ設備交換費用が発生する」というリスクが、この期間はかなり低く抑えられます。

③ 次の入居者が付きやすい

新築・築浅であること自体が、入居希望者への訴求力になります。空室リスクを抑えられるという意味でも、運用面での安心感があります。


つまり新築は、「価格が相場に対して妥当」「家賃を上げられる余地がある」という条件さえ揃えば、妥協して買うものではなく、むしろ積極的に良い選択になり得ます。川崎の物件がまさにこのケースでした。

この川崎の物件を紹介してくれた不動産会社についてはこちらで紹介しています。
👉 完全紹介制A社の評判・口コミ|実際に2件購入した不動産投資家がレビュー

中古のメリット

一方、中古ワンルームには次のようなメリットがあります。

  • 新築プレミアムが乗らない分、割安に購入できる可能性がある
  • すでに入居者がいるケースが多く、現在の家賃と周辺相場とのギャップを購入前に把握しやすい(=値上げ余地を見極めやすい)
  • 結果として、新築より高い利回りを狙いやすい

私が保有する5室の中古物件は、いずれもこの「相場とのギャップ」を見て購入を判断しています。

中古の注意点:築年数と出口戦略

中古を選ぶときに見落としがちなのが、保有期間を終えて売却するときの築年数です。

RC造マンションの法定耐用年数は47年ですが、銀行によっては55〜60年程度を実質的な融資耐用年数とみなして、融資期間を判断するケースがあります。つまり「売却時点の築年数+次の買い手の融資期間」が60年前後を超えると、次の買い手が長期ローンを組みにくくなり、結果として売りにくい、あるいは値下げしないと売れない物件になるリスクがあるということです。

例えば、保有期間を10年と想定する場合、購入時点で築15年前後の物件を買うと、売却時には築25〜26年になります。次の買い手が35年ローンを組もうとすると合計60〜61年となり、銀行によっては長期融資がつきにくくなる可能性が出てきます。

保有期間を10年程度と想定するなら、購入時点で築15年より浅い物件を選んでおくことで、売却時の出口を描きやすくなります。

※この基準は金融機関によって幅があり(おおむね55〜60年程度)、すべての銀行に共通する絶対的なルールではありません。

もう一つ、中古は新築に比べて、給湯器やエアコンなどの主要設備が寿命を迎えるタイミングも早く訪れます。保有期間中に設備交換のコストが発生する可能性は、新築より高くなります。

出口戦略を意識した物件選びについては、こちらもあわせてご覧ください。
👉 不動産投資はどのくらい儲かる?|頭金10万円で始めた場合のリターンをシミュレーション

結局、新築か中古かではなく、物件ごとに判断する

ここまで整理してくると、「新築か中古か」という二元論自体があまり意味を持たないことが分かります。

物件選びの判断軸については以前まとめた通り、私は主に5つの軸で見ていますが、今回の新築・中古というテーマで特に差が出やすいのは、その中でも次の2つです。

  • 家賃を上げられる余地があるか
  • 利回り・物件価格が適正か

そしてここに、中古特有の論点としてもう一つ加わるのが、

  • 保有期間を終えたときの築年数で、次の買い手が融資を組めるか(出口が確保できるか)

です。

新築は、価格・家賃余地の2つで不利になりやすい構造があるため、基本的には選びにくいというだけで、条件さえ揃えば十分に良い投資になります。逆に中古は価格・家賃余地の2つで有利になりやすい一方、出口戦略を意識しないと、将来売りにくい物件を抱えることになります。

判断軸の全体像や、キャッシュフローの許容範囲・更新タイミングなど、今回触れていない他の軸も含めた詳しい内容はこちらにまとめています。
👉 不動産投資における物件選びの5つの判断軸|6室購入した投資家の結論

6室すべての購入条件・利回り・値上げ実績はこちらにまとめています。
👉 購入した6室、全データ公開|東京・川崎・大阪、値引き・値上げ・物件価値の実績まとめ

まとめ|新築・中古ではなく、価格・家賃・出口で見る

私の6室は、新築1室・中古5室という内訳です。新築を選んだのは「新築だから」ではなく、価格が相場に対して十分に割安で、かつ設備故障リスクの低さ・入居者の付きやすさというメリットも見込めたからです。

基本的には中古を軸に検討しつつ、価格の妥当性が明確に確認できる新築であれば、例外として積極的に検討する。これが、6室を購入してきた中で行き着いた私の判断基準です。

新築か中古かで悩んだときは、「新築だから避ける」「中古だから安心」という単純な区分ではなく、価格が相場に対して妥当か、家賃を上げられる余地があるか、そして売却時の出口が確保できるか、この3つで判断することをお勧めします。


不動産投資に興味のある方、「この物件は新築・中古どちらでも妥当な価格か」を第三者の視点で確認したい方は、お気軽にご相談ください。

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