この記事でわかること
- 実際に届いた金利引き上げ通知の中身と、影響額の計算方法
- 5年ルール・125%ルールの仕組みと、注意すべきポイント
- 繰上返済・借り換え・家賃値上げ、それぞれの選択肢の考え方
- 金利上昇分を家賃値上げで吸収できるかどうかの検証
2026年6月、東京スター銀行から不動産投資ローンの金利引き上げ通知が届きました。
私が保有している川崎の2室について、ローン金利が1.90%→2.15%へ、0.25%引き上げられるという内容です。2室のローン残高は合計約6,000万円。単純計算すると、今回の0.25%の金利上昇によって増える利息負担は、約15万円/年(月約1.3万円)です。
一方、この2室は現在の家賃が周辺相場より安く、次の更新タイミングで1室あたり10,000円の家賃値上げを狙っています。仮に2室とも10,000円上げられれば、年24万円の家賃収入増です。
金利上昇による負担増:約15万円/年
家賃値上げによる収入増:約24万円/年
今回の金利上昇分は、家賃値上げで吸収できる計算になります。
金利上昇は不動産投資にとって明確なマイナス要因です。ただし、「金利が上がった=不動産投資が成立しなくなる」と単純に考える必要はありません。この記事では、今回実際に起きた1.90%→2.15%への金利上昇が、私の保有物件にどの程度影響するのか、そして今後どう対応するのかを実際の数字で整理します。
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不動産投資ローンの金利が1.90%から2.15%へ上昇
今回届いた通知では、川崎で保有している2室の変動金利が、1.90%→2.15%へ引き上げられることになりました。上昇幅は0.25%です。
0.25%と聞くと、それほど大きな変化ではないようにも感じます。しかし不動産投資では数千万円単位のローンを組むため、わずかな金利差でも金額にすると無視できません。
今回の2室のローン残高は合計約6,000万円です。単純に現在の残高に0.25%を掛けると、6,000万円×0.25%=約15万円/年となります。月換算では、約12,500円/月です。1室あたりでは、おおよそ月6,000〜7,000円程度の利息負担増に相当します。
もちろん実際には毎月ローン元本が減っていくため、厳密な利息増加額は少しずつ変わります。それでも、今回の金利上昇による影響をざっくり把握するには、年間約15万円の負担増と考えておけば十分だと思います。
なぜ不動産投資ローンの金利が上がっているのか
今回の金利上昇の背景には、日銀の金融政策の変化があります。
日本では長い間、非常に低い金利環境が続いてきました。しかし、物価上昇や賃金上昇を背景に、金融政策は以前とは明らかに変わり始めています。政策金利が上昇すると、銀行側の資金調達コストも上がります。その結果、住宅ローンだけでなく、投資用不動産ローンの変動金利にも徐々に影響が出てきます。今回の0.25%上昇も、そうした流れの一つです。
今後、不動産投資をするうえでは、「今の金利が35年間続く」という前提で収支を考えるのは危険です。購入時点からある程度の金利上昇を織り込んでおく必要があります。
変動金利はどういう仕組みなのか
ここで、変動金利の基本的な仕組みを簡単に整理します。
金利そのものは定期的に見直される
変動金利型ローンでは、銀行が定める基準金利などに応じて、一定のタイミングで適用金利が見直されます。そのため、政策金利や市場金利が上昇すれば、少し遅れて自分の借入金利も上がる可能性があります。今回、私のローンも実際に1.90%から2.15%へ変更されました。
金利が上がっても返済額がすぐ変わらない場合がある
変動金利型ローンの中には、金利が変わっても毎月返済額を一定期間変更しない商品があります。いわゆる5年ルールです。
ただし、ここで重要なのは、返済額が変わらない=影響がない、ではないことです。たとえば毎月の返済額が11万円で変わらなくても、金利が上がれば、その11万円の中に占める利息の割合が増えます。その分、元本返済に回る金額が減ります。つまり、毎月のキャッシュアウトは同じでも、ローン残高の減り方が遅くなるということです。
125%ルールとは
商品によっては、返済額の見直し時に、新しい返済額をそれまでの返済額の125%以内に抑える仕組みがあります。たとえば現在の返済額が10万円なら、次回見直し時の返済額は最大12.5万円まで、という考え方です。急激な返済額上昇を抑えるための仕組みですが、当然ながら金利上昇による利息そのものが消えるわけではありません。
投資用ローンではルールが異なる可能性がある
ここは特に注意が必要です。5年ルールや125%ルールは、すべての住宅ローン・投資用ローンに一律で適用される制度ではありません。投資用不動産ローンでは、商品によって適用の有無や条件が異なります。そのため、自分のローンがどういう契約になっているのかは、必ず金融機関や契約書で確認する必要があります。
私が利用している東京スター銀行の今回のローンでは、5年ルール・125%ルールが適用されます。そのため、今回金利が0.25%上昇しても、毎月の返済額が直ちに上がるわけではありません。ただし前述の通り、利息部分は増えます。その分、元本返済に充てられる金額が減り、ローン残高の減少スピードが遅くなります。
私の場合は10年前後での売却を想定しているため、これは無視できないポイントです。売却時の手残りは、売却価格−ローン残債−売却費用・税金で決まります。金利上昇によってローン残債の減りが遅くなれば、同じ価格で売却できたとしても、手残りはその分少なくなります。つまり、5年ルールによって今すぐ毎月返済額が増えなくても、金利上昇の影響は確実に存在します。
金利が上がったら繰上返済するべきか
金利上昇時にまず思いつく対応策の一つが、繰上返済です。ローン残高を減らせば、その後に支払う利息も減ります。理屈としては非常に分かりやすい方法です。
ただ、私は現時点では繰上返済をするつもりはありません。理由は、私の不動産投資の目的が長期間家賃収入を得ることより、10年前後保有してキャピタルゲインを狙うことにあるからです。
仮に自分の現金500万円を使って繰上返済すれば、売却時のローン残債は500万円少なくなります。しかしその500万円は、もともと自分のお金です。言い換えると、今500万円を投入して、将来の売却時に500万円分多く残す、という構造です。
もちろん、その間の利息を減らせるメリットはあります。一方で、500万円を手元に残しておけば、別の投資に使うこともできますし、新たな不動産購入の資金にもできます。不動産投資の大きな特徴は、自己資金ではなく借入を活用し、入居者から受け取る家賃でローンを返済していくレバレッジにあります。そのため、現時点では自分のキャッシュを大量に投入してローン残高を減らすより、手元資金を残す方を優先しています。
ただし、これは投資目的によって結論が変わります。長期保有して家賃収入を得続けることが目的なら、繰上返済によって利息負担を減らす戦略も十分合理的です。
借り換えは現時点では検討していない
もう一つの選択肢が、ローンの借り換えです。より低い金利の金融機関へ借り換えることができれば、当然ながら利息負担は減ります。数千万円のローンで金利が0.5%下がれば、長期間ではかなり大きな差になります。
ただし、借り換えは無料ではありません。事務手数料、抵当権の設定・抹消費用、司法書士費用などが発生するため、ケースによっては数十万円以上の費用がかかります。また、投資用ローンでは改めて融資審査が必要になります。年収、勤務状況、他の借入、物件の評価などによっては、そもそも有利な条件で借り換えられない可能性もあります。
そのため、金利が0.25%上がっただけで即借り換えるという判断はしていません。今後さらに金利が上昇した場合や、長期保有が確定した段階で改めて検討します。
私が一番重視する対応策は「家賃を上げること」
今回の金利上昇に対して、私が最も重視している対応策は家賃の値上げです。
理由は単純です。繰上返済は自分のお金を使います。借り換えには費用がかかります。しかし家賃を上げられれば、自分の手元資金を使わずに収益性を改善できます。
さらに、家賃値上げには単なるキャッシュフロー改善以上のメリットがあります。家賃が上がれば、毎月のキャッシュフローが改善する、金利上昇による利息負担を吸収できる、収益還元法上の物件評価額が上がる可能性がある、将来の売却価格にもプラスに働く可能性がある、という複数の効果があります。
そのため私は、物件を買うときから現在の家賃が相場より安いかどうかを非常に重視しています。
家賃と物件価値の関係についてはこちら
👉 不動産投資で勝つための収益還元法|家賃1万円上げると物件価値が300万円上がる仕組み
次の更新で、2室とも家賃10,000円アップを狙う
今回金利が上がった川崎の2室は、購入からまだ1年程度です。そして2室とも、現在の家賃が周辺相場より安い状態です。
そこで次の更新時に、1室あたり10,000円の値上げを狙います。2室とも値上げできた場合、10,000円×2室=月20,000円、年間では20,000円×12か月=24万円の家賃収入増になります。
一方で今回の0.25%金利上昇による利息増加額は、約15万円/年です。したがって、
家賃増加:約24万円/年
金利上昇コスト:約15万円/年
差し引き、約7万円/年のプラスになります。つまり、今回の金利0.25%上昇については、家賃を1室10,000円ずつ上げることができれば十分吸収できる計算です。
家賃10,000円アップで物件価値はいくら上がるのか
さらに面白いのは、家賃値上げが物件価値にも影響することです。
1室あたり月10,000円家賃が上がると、10,000円×12か月=年間12万円の賃料収入増になります。
この2室は、だいたい利回り3.6〜3.7%程度の水準です。この数字で単純計算すると、12万円÷3.7% ≒ 約324万円の物件価値上昇に相当する計算になります。2室ともほぼ同水準なので、2室合計ではおよそ650万円前後の物件価値上昇です。
もちろん、実際の売却価格は家賃だけで決まるわけではありません。築年数、立地、金利環境、市場の利回り、買い手の融資条件などさまざまな要因があります。そのため「家賃を10,000円上げれば必ず324万円高く売れる」という意味ではありません。ただ、収益物件では賃料収入が価格形成の重要な要素である以上、家賃を上げることが物件価値の下支えになることは間違いありません。
過去には家賃11,000円・16,500円の値上げにも成功している
私はこれまで、実際に保有物件の家賃値上げを行ってきました。ある物件では、家賃を月11,000円上げることに成功しました。別の物件では、退去後の新規募集時に月16,500円家賃を上げています。
不動産投資では、購入時の家賃がずっと続くわけではありません。逆に言えば、購入時点で家賃が相場より安い物件を選んでおけば、将来的な金利上昇に対する余裕を持つことができます。
今回の川崎2室についても、「金利が上がったから困った」で終わるのではなく、「金利が上がった分を、家賃上昇余地を使ってどう吸収するか」という視点で考えています。
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金利上昇局面では「今の家賃」より「家賃上昇余地」が重要になる
今回、実際に自分のローン金利が上がったことで、改めて感じたことがあります。それは、不動産投資では購入時のキャッシュフローだけを見て物件を判断してはいけないということです。
たとえば購入時点で毎月の収支が+5,000円だったとしても、家賃が相場上限で、金利上昇に弱ければ、将来的に収支は悪化します。逆に購入時点では収支が多少悪くても、家賃が相場より1万円安いのであれば、将来的な改善余地があります。
金利が上昇する環境では特に、「現在いくら儲かるか」だけではなく、「金利が上がったときに何で吸収できるか」を見る必要があります。私の場合、その一つが家賃上昇余地です。
金利0.25%上昇でも、現時点では投資方針を変えない
今回の金利上昇を受けても、現時点で不動産投資の方針を変えるつもりはありません。理由は、今回の影響が数字で把握できており、対応策もあるからです。
今回の川崎2室では、金利1.90%→2.15%、金利上昇による影響:約15万円/年に対して、家賃値上げ目標:10,000円×2室、家賃増加:約24万円/年です。予定どおり家賃を上げられれば、今回の金利上昇分は吸収できます。
もちろん、今後さらに金利が上昇すれば話は変わります。2.5%、3.0%と上昇していけば、返済負担や元本返済の遅れもより大きくなります。そのため今後は、「金利が何%まで上がると、この物件の収支が厳しくなるのか」というストレステストも必要になります。
ただ、少なくとも今回の0.25%上昇だけを理由に、慌てて売却したり、繰上返済したりする必要はないと考えています。
まとめ|金利上昇時こそ「家賃を上げられる物件か」が重要
今回、川崎で保有する2室の不動産投資ローン金利が、1.90%から2.15%へ0.25%上昇しました。ローン残高は合計約6,000万円のため、影響は概算で約15万円/年です。
私が利用しているローンでは返済額がすぐに変わるわけではありませんが、利息割合が増え、元本返済のペースが落ちます。対応策としては、以下のように整理しています。
| 対応策 | 判断 |
|---|---|
| 繰上返済 | 現時点ではしない |
| 借り換え | 現時点ではしない |
| 家賃値上げ | 次の更新時に実施予定 |
2室とも家賃を10,000円ずつ上げられれば、年間家賃+24万円となり、今回の金利上昇による約15万円の負担増を上回ります。さらに、だいたい利回り3.6〜3.7%程度の水準で単純計算すれば、家賃10,000円アップは1室あたり約324万円、2室合計で約650万円前後の物件価値上昇余地にも相当します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 金利上昇による負担増 | 約15万円/年 |
| 家賃値上げによる収入増 | 約24万円/年 |
| 差し引き | 約9万円/年のプラス |
| 物件価値上昇(1室あたり) | 約324万円 |
| 物件価値上昇(2室合計) | 約650万円前後 |
今回改めて感じたのは、金利上昇そのものを避けることより、金利が上がっても対応できる物件を持つことの方が重要だということです。
不動産投資では、購入時点の金利や収支だけではなく、家賃が相場より安いか、将来値上げできる余地があるか、金利が上がっても耐えられるか、まで含めて物件を選ぶ必要があります。
今回のように、金利上昇や家賃の見直しについてご相談がある方は、お気軽にお問い合わせください。

