法人設立後2年間は消費税を払わなくていい|独立したら600万円得した話

独立・法人化

法人を設立した後、最初の2年間は消費税を払わなくていいということを知っていますか?

これは特別な節税テクニックではなく、法律上の制度です。知っているか知らないかで、数百万円単位の差が出ます。

この記事では、消費税免税事業者の仕組みと、実際にいくら得したかを書きます。


法人設立後2年間は消費税が免除される

消費税の納税義務があるかどうかは、「基準期間(前々事業年度)の売上が1,000万円を超えているか」で判定されます。

新しく設立した法人は、1期目・2期目に「前々事業年度」が存在しません。判定する基準がないため、原則として消費税の納税義務が免除されます。

つまり、売上に含まれる消費税10%分をそのまま手元に残せるということです。


免税になる3つの条件

「設立後2年間は自動的に免税」というのは厳密には正確ではありません。以下の3つの条件を満たす必要があります。

①資本金が1,000万円未満であること

資本金が1,000万円以上だと、1期目から課税事業者になります。私の場合は資本金を10万円に設定しているため、この条件は対象外です。

②特定期間の売上または給与が1,000万円以下であること

特定期間とは1期目の前半6ヶ月間のことです。この期間の課税売上高が1,000万円を超えると、2期目から課税事業者になります。ただし売上が1,000万円を超えていても、給与等支払額が1,000万円以下であれば免税を維持できます。

役員報酬を月30万円(年360万円)に設定していると、この条件は自然にクリアできます。役員報酬をいくらに設定するかの考え方については以下の記事で詳しく書いています。
独立して手取り+820万円|外資系コンサルが法人化で変えた税の構造

③インボイス登録をしていないこと

インボイス(適格請求書発行事業者)に登録すると、免税事業者の資格を失い即座に課税事業者になります。取引先からインボイス登録を求められていない場合は、免税期間中は登録しない方が得です。

私の取引先はコンサルティングファームですが、インボイス登録を求められていないため、免税事業者のまま継続しています。


実際いくら得するのか|月単価ベースで考える

免税事業者の仕組みを月単価ベースで説明します。

フリーランスコンサルの月単価については以下の記事で詳しく書いています。
フリーランスコンサルの月単価はいくらか|案件の探し方と現実を書く

例えば月単価200万円の案件があったとします。エージェントから振り込まれる金額は売上200万円+消費税10%=220万円です。

本来この20万円は消費税として国に納税しなければなりません。ただし免税事業者の間は、この20万円を手元に残すことができます。

これを1年間続けた場合、月20万円×12ヶ月=年間240万円
2年間で約480万円が手元に残る計算です。

ダブルワークで売上が上がると、さらにメリットが大きくなる

独立当初は法人売上を月200万円弱と見込んでいました。ただ実際に働いてみると、フリーランスコンサルの仕事は思ったより楽で、もっと働けると感じました。

そこでダブルワークを始め、月の売上を250〜300万円程度まで引き上げました。フリーランスコンサルの働き方については以下の記事で詳しく書いています。
フリーランスコンサルはホワイト|暇すぎてダブルワークで月300万円

月250万円の売上であれば消費税は月25万円。2年間で600万円が手元に残ります。

売上が上がるほど免税のメリットが大きくなります。


3期目以降はどうなるか

3期目以降は基準期間(前々事業年度)が存在するため、その売上が1,000万円を超えていれば課税事業者になります。

ここで注意が必要なのは、「2年前の売上が1,000万円を超えているかどうか」は課税事業者かどうかの判定基準であって、払う消費税の金額ではないということです。

3期目に払う消費税は、3期目に実際に受け取った消費税です。2年前に受け取った消費税を3期目にまとめて払うわけではありません。

つまりこういう流れになります。

1期目・2期目:免税(消費税を払わない)
3期目:課税事業者になり、3期目に受け取った消費税を納税する

法人売上が2,000〜3,000万円規模であれば、3期目からは消費税を納税する義務が発生します。免税期間は最大2年間という点は押さえておく必要があります。


インボイスとの関係|取引先次第で判断が変わる

インボイス制度の導入により、免税事業者でいることのデメリットが生じるケースがあります。

取引先が「インボイスがないと仕入税額控除できない」という理由でインボイス登録を求めてくる場合、登録せざるを得なくなります。登録した瞬間に課税事業者になるため、免税のメリットが消えます。

取引先がインボイスを必要としない事業者であれば、免税のまま2年間メリットを享受できます。

独立前に取引先がインボイスを求めるかどうかを確認しておくことをおすすめします。


まとめ

法人設立後の消費税免税制度をまとめます。

  • 法人設立後1・2期目は原則として消費税の納税義務が免除される
  • 免税の条件は「資本金1,000万円未満」「特定期間の売上または給与1,000万円以下」「インボイス未登録」の3つ
  • 月単価200万円なら2年間で約480万円、250万円なら約600万円が手元に残る
  • 3期目に払う消費税は3期目に受け取った消費税。2年前の分をまとめて払うわけではない
  • インボイス登録をすると即座に免税資格を失うため注意

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※本記事は私自身の体験をもとにした情報提供です。消費税の取り扱いは個別の状況によって異なります。必ず税理士にご確認ください。

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