法人を作ると、節税の選択肢が一気に広がります。
会社員時代は給与から税金が引かれるだけで、自分で税額をコントロールする手段がほぼありませんでした。法人を持つと、収入の受け取り方・経費の使い方・所得の分散方法を自分で設計できるようになります。
この記事では、私が実際に使っている節税制度を7つまとめます。それぞれの詳細は個別記事にまとめているので、気になるものから読んでみてください。
独立後の収入設計・節税の全体像については以下の記事で詳しく書いています。
→ 独立して手取り+820万円|外資系コンサルが法人化で変えた税の構造
節税制度①|役員報酬の設計
法人を持つと、自分への給与(役員報酬)を自分で設定できます。
役員報酬を低く設定することで個人の課税所得を下げ、適用される税率を下げることができます。ただし低すぎると生活費が回らなくなるため、社会保険料・生活費・積立のバランスを考えて設定する必要があります。
私は税理士と20万・30万・40万円のシミュレーションを行い、月30万円に設定しました。
詳しくはこちら
→ 役員報酬をいくらに設定するか|税理士とシミュレーションした結果と30万円にした理由
節税制度②|事前確定届出給与
役員報酬とは別に、法人版ボーナスとして支給できる制度です。事前に税務署に「いつ・いくら支払うか」を届け出ることで、役員にボーナスを支払えます。
社会保険料の算定月(4・5・6月)を避けた月に支給することで、社保負担を抑えながら個人への資金移動を最大化できます。また確定申告の年度を意識して支給タイミングを決めることで、節税効果をさらに高められます。
私は年間約300万円を12月に支給する設計にしました。不動産所得の赤字が大きい今年にぶつけることで、課税所得を大幅に圧縮しています。
詳しくはこちら
→ 事前確定届出給与とは何か|法人版ボーナスで手取りを最大化する設計
節税制度③|家賃の転貸・社宅制度
自宅を法人に転貸することで、家賃の一部を法人経費にできます。
転貸の場合は家賃の最大約50%、社宅制度を使えば最大約9割を法人負担にできます。
私の場合、月25万円の家賃のうち約半分を法人が負担しています。会社員時代は年間300万円を全額手取りから払っていましたが、現在は個人負担が年間約150万円に下がっています。来年は社宅制度に切り替えて、個人負担を年間約30万円まで下げる予定です。
詳しくはこちら
→ 家賃300万円が30万円に|法人の転貸・社宅制度で変わる家賃負担
節税制度④|家族を従業員として雇用
家族への給与・報酬は法人の経費として計上できます。
実態のある業務に対して適正な報酬を支払うことが条件ですが、正しく運用すれば誰でも使える合法的な制度です。
私は家族2人に月8.5万円ずつ支払っています。年間204万円が法人の経費になり、法人税率約30%で計算すると約61万円の節税効果があります。
詳しくはこちら
→ 家族を法人で雇用して年間60万円の節税|業務委託vs給与、税理士に確認した結果
節税制度⑤|消費税免税(2年間)
法人設立後1・2期目は、原則として消費税の納税義務が免除されます。
月単価250万円の売上であれば消費税は月25万円。2年間で約600万円が手元に残る計算です。
免税になる条件は3つあります。資本金が1,000万円未満であること、特定期間の売上または給与が1,000万円以下であること、インボイス登録をしていないことです。
詳しくはこちら
→ 法人設立後2年間は消費税を払わなくていい|独立したら600万円得した話
節税制度⑥|不動産所得との損益通算
不動産投資では減価償却費という「現金が出ていかない経費」を計上できます。帳簿上は赤字になりますが、実際の現金は手元に残ります。
この不動産所得の赤字を給与所得・事業所得と損益通算することで、課税所得を大幅に圧縮できます。
私の場合、不動産所得の赤字を損益通算することで、課税所得を大幅に下げています。コンサル時代の課税所得が約2,000万円だったのに対して、独立後は約330万円まで圧縮できています。
不動産投資の詳細については不動産カテゴリで詳しく書いています。
→ 不動産投資カテゴリはこちら
節税制度⑦|中小企業倒産防止共済・小規模企業共済
私はまだ活用していませんが、法人を持つ上で知っておくべき制度として紹介します。
中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)
年間最大240万円を掛け金として支払い、全額法人の損金に算入できます。解約時に掛け金が戻ってくるため、節税しながら将来の資金を確保できます。
小規模企業共済
個人事業主・法人の役員が加入できる退職金積立制度です。掛け金が全額所得控除になります。月最大7万円・年間84万円を所得控除できます。
どちらも合法的な節税手段として知っておく価値があります。
全部組み合わせるとどうなるか
これらの制度を組み合わせると、課税所得の圧縮効果は大きくなります。
私の場合、役員報酬の設計・事前確定届出給与・家賃の転貸・家族雇用・消費税免税・不動産との損益通算を組み合わせることで、コンサル時代と収入規模がほぼ同じなのに純手残りが約820万円増えました。
独立後の収入設計・節税の全体像についてはまずこちらのブログ記事をご覧ください。
→ 独立して手取り+820万円|外資系コンサルが法人化で変えた税の構造
さらに詳細な数字・設計をすべて知りたい方は有料noteで全公開しています。
→ 独立して手取り+820万円|外資系コンサル10年の収支を全公開
まとめ
法人を作ったら使える節税制度7つをまとめます。
- 役員報酬の設計(個人の課税所得を下げる)
- 事前確定届出給与(社保算定月を避けてボーナスを支給)
- 家賃の転貸・社宅制度(家賃の最大9割を法人経費に)
- 家族を従業員として雇用(年間約60万円の法人税節税)
- 消費税免税(2年間で最大600万円が手元に残る)
- 不動産との損益通算(減価償却で課税所得を圧縮)
- 中小企業倒産防止共済・小規模企業共済(知っておくべき制度)
これらは全て合法的な制度です。ただし設計を間違えると効果が出ないため、税理士との連携が必須です。
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※本記事の内容はすべて税理士と相談しながら決めたものです。最適解は個人の状況によって異なります。独立・法人化を検討している方は、必ず税理士にご相談ください。

