この記事でわかること
- 6室購入して見えてきた物件選びの判断軸
- 家賃の値上げ余地がなぜ最重要なのか
- キャッシュフローがマイナスでも買う理由
- 更新タイミングと修繕積立金の見方
はじめに
結論から言うと、私は月次キャッシュフローの見た目よりも、「家賃を上げられる余地があるか」「その結果として将来の売却益を狙えるか」を重視して物件を選んでいます。
具体的には、以下の5つを注視しています。
- 家賃の値上げ余地(最重要)
- 利回り・物件価格の妥当性
- 築年数
- 更新タイミング
- キャッシュフローの許容範囲とコスト管理
私はこれまで6社と面談し、東京・川崎・大阪で合計6室を購入してきました。
各物件のレビュー記事では購入条件や月次CFを公開してきましたが、この記事では「そもそもどういう判断軸で物件を買うかどうか決めているのか」をまとめて公開します。
👉 物件レビュー①(東京23区・完全紹介制B社)はこちら
→購入後377万円値上がり|東京23区・築浅1DKを160万円値引きで買った話【体験談】
👉 物件レビュー②(川崎・完全紹介制A社)はこちら
→新築なのに利回り3.7%|川崎の投資マンションを150万円値引きで買った話【体験談】
👉 物件レビュー③(東京23区・プロパティエージェント)はこちら
→金利1.74%・駅徒歩2分|都内築浅2Kをプロパティエージェントで買った話【体験談】
👉 物件レビュー④(川崎・完全紹介制A社)はこちら
→購入と同時に物件価格+100万円|川崎1Kを110万円値引きで買った話【体験談】
👉 物件レビュー⑤(大阪・完全紹介制B社)はこちら
→家賃16,500円上げて、535万円の物件価格上昇|大阪市・築浅1Kを80万円値引きで買った話【体験談】
👉 物件レビュー⑥(大阪・完全紹介制B社)はこちら
→2年後に316万円の物件価値アップを狙う|大阪市・築浅1Kを80万円値引きで買った話【体験談】
不動産投資の判断軸① 家賃の値上げ余地(最重要)
物件を購入するかどうかを判断するうえで、私が最も重視しているのは「家賃の値上げ余地があるかどうか」です。
周辺相場と比べて家賃が割安な物件は、契約更新や入居者の入れ替わりのタイミングで、相場に近づける形で家賃の見直しを検討できます。
もちろん、更新時の値上げは入居者との合意が必要であり、必ず実現できるものではありません。しかし、私はこれまで更新時に家賃を相場に近づけることができた事例が複数あります。また、退去が発生した際には、募集家賃を相場水準まで戻し、条件が整えばそれ以上を目指すこともあります。
これは単に毎月のキャッシュフロー(CF)が改善するという話ではありません。収益還元法では、賃料収入が増えれば物件の収益力が高まり、その結果として物件価値の向上につながる可能性があります。つまり、家賃を適正な水準へ引き上げられれば、インカムゲインだけでなく、将来の売却価格(キャピタルゲイン)にも好影響を与える可能性があります。
一方で、購入時点ですでに家賃が相場並み、あるいは相場より高い物件は、購入後に収益を改善できる余地が限られます。月々のCFが一見良く見えても、将来的な家賃上昇や売却価格の上振れは期待しにくく、中長期で見ると投資妙味が小さくなるケースもあります。
この「家賃の値上げ余地」を判断する際、私は必ずファイナンシャルプランナー(FP)によるセカンドオピニオンを活用しています。このFPは不動産会社とは利害関係のない第三者の立場から、周辺の家賃相場を分析して判断材料を提供してくれます。
営業担当者の「値上げできると思います」という見解だけを鵜呑みにするのではなく、第三者による客観的なデータも踏まえて判断することで、より納得感のある投資判断ができると考えています。
👉 収益還元法についてはこちら
→不動産投資で勝つための収益還元法|家賃1万円上げると物件価値が300万円上がる仕組み
👉 不動産投資のセカンドオピニオンの詳細レビュー記事はこちら
→不動産投資で損しないために|買う前に相談すべきセカンドオピニオンサービス【実体験レビュー】
👉 不動産投資のセカンドオピニオンの紹介を希望する方はこちら→【お問合せリンク】
不動産投資の判断軸② 利回り・物件価格が適正か
家賃に値上げ余地があったとしても、物件価格が高すぎれば、十分な投資成果は期待しにくくなります。そのため、利回りだけを見るのではなく、物件価格が相場と比べて適正かどうかも重要な判断軸です。
私は、この判断をする際にファイナンシャルプランナー(FP)のセカンドオピニオンも活用しています。不動産会社から提示された価格だけで判断するのではなく、周辺の売買事例や利回り水準なども踏まえながら、「相場と比べてどのような価格帯なのか」を確認するためです。
もちろん、セカンドオピニオンだけで購入を決めるわけではありません。最終的にはさまざまな情報を総合的に判断しますが、第三者の視点を取り入れることで、より客観的に物件を検討しやすくなると考えています。
新築は基本買わない、ただし例外あり
私は基本的に、新築物件は積極的には購入しません。
新築物件は「新築プレミアム」が価格に反映されるため、中古物件と比べて利回りが低くなる傾向があります。例えば、川崎エリアで駅徒歩10分圏内の新築1Kであれば、実質利回りは3%前後、場合によっては2%台後半となるケースも珍しくありません。
一方で、例外もあります。
周辺相場と比較して、価格設定が明らかに割安だと判断できる物件であれば、新築でも購入を検討します。
実際に私が購入した川崎の新築物件は、価格交渉による150万円の値引きもあり、実質利回りは約3.7%となりました。当時比較・検討していた同条件の新築物件は実質利回り3.3%前後のものが多く、2%台後半の物件も少なくなかったため、この物件は価格面で魅力があると感じました。
👉 新築なのに利回り3.7%|川崎の投資マンションを150万円値引きで買った話【体験談】
不動産投資の判断軸③ 築浅であること
基本的に築浅物件を優先しています。理由は2つあります。
①設備故障リスク
クーラーや給湯器は20年前後が寿命と言われています。築10年の物件を5〜10年保有すると築15〜20年になり、設備交換のコストが発生するリスクが高まります。新築ではなく、かつ古すぎない築浅物件を選ぶことで、保有期間中の予期せぬコストリスクを抑えることができます。
②出口戦略(次の買い手の融資のしやすさ)
RC造マンションの法定耐用年数は47年ですが、銀行によっては55〜60年程度を実質的な融資耐用年数とみなして融資期間を判断するケースがあります。つまり「築年数+融資期間」が60年を超えると、融資がつきにくくなる、あるいは融資期間が短縮される傾向があるということです。
これは自分が物件を売却するときにも関わってきます。例えば10年保有を前提にする場合、購入時点で築20年の物件は、売却時には築30年になります。次の買い手が35年ローンを組もうとすると合計65年となり、銀行によっては長期融資がつきにくい、もしくは短い融資期間しか組めない可能性が出てきます。融資期間が短くなると次の買い手の月々の返済負担が重くなるため、結果的に売りにくくなる、あるいは値下げしないと売れないというリスクにつながります。
保有期間を10年程度と想定するなら、購入時点で築15年より浅い物件を選ぶことで、売却時の出口を描きやすくなります。
※この基準は金融機関によって幅があり(おおむね55〜60年程度)、すべての銀行に共通する絶対的なルールではありません。ただし出口戦略を考える上で、築年数は「自分が持っている間」だけでなく「売る時に次の買い手が融資を組めるか」という視点でも重要な要素です。
不動産投資の判断軸④ 更新タイミング
物件を買うタイミングと入居者の更新タイミングは、できるだけ近い方が望ましいです。理想は購入直後に更新タイミングが来る物件です。
家賃交渉は基本的に更新タイミングでしか行えません。更新直後に購入してしまうと、次の値上げチャンスまで2年待たなければなりません。月次CFにも、収益還元法上の物件価値にも直結する話です。
私自身、完全紹介制B社から複数物件を同時購入した際に1室だけ更新タイミングの確認が甘く、購入後に更新直後だったことが判明したことがあります。どんなに数字が良い物件でも、更新タイミングは必ず最初に確認するようにしています。
不動産投資の判断軸⑤ キャッシュフローの許容範囲とコスト管理
頭金10万円ならマイナスは当たり前
私の物件はすべて頭金10万円・フルローンに近い形で購入しています。この場合、月次CFがマイナスになるのはある意味当然です。自己資金をほとんど使わずにレバレッジをかけているわけですから、多少のマイナスは許容範囲です。
ただし私が物件を購入した当時と比べて、現在は物件価格・金利ともに上昇しており、月次CFのマイナス幅は大きくなっています。現在の市況では東京・川崎で月▲20,000〜25,000円、大阪で月▲8,000〜15,000円程度が平均的な水準になってきています。
このような状況でも不動産投資が成立する理由は、月次CFだけで判断しないからです。私が重視しているのは5〜10年のトータルで見たときの収支です。
- 家賃値上げによるキャッシュフローの改善
- 収益還元法上の物件価値の上昇
- 減価償却による節税効果
- 売却時のキャピタルゲイン
これらを合わせたトータルでプラスになるかどうかを計算した上で購入判断をしています。月次CFのマイナスは、あくまでトータル収支の中の一要素に過ぎません。
修繕積立金の値上がりと家賃相場のギャップを確認する
修繕積立金はどの物件でも将来的に値上がりする可能性があります。そのため「値上がりするかどうか」ではなく、「値上がりしても家賃相場とのギャップで十分な旨味があるかどうか」を判断基準にしています。
修繕積立金が上がっても、それ以上に家賃値上げ余地がある物件であれば問題ありません。一方で、修繕積立金の値上がり幅が大きく、かつ家賃相場とのギャップも小さい物件は、キャッシュフローの悪化と物件価値の下落が重なるリスクがあるため除外するようにしています。
その他の学び
良質な物件は動きが早い
相場と比べて魅力的な価格で募集されている物件は、購入希望者が集まりやすく、短期間で成約することが少なくありません。
私自身も、台東区で価格面に魅力を感じた物件について、購入を1日検討している間に売れてしまった経験があります。
もちろん、焦って購入を決めるべきという意味ではありません。しかし、事前に相場や価格について十分に調べ、自分なりの購入基準を持っておくことで、「買うかどうか」を短時間で判断しやすくなると感じています。
結果として、良い条件の物件と出会ったときに、チャンスを逃しにくくなると考えています。
購入後の管理ストレスは事前に確認しておく
管理会社によっては入居者との家賃交渉をiMessageで行ってくれるところがあります。既読確認ができてレスポンスも早く、交渉の進捗がリアルタイムでわかるため非常にストレスが少ないです。購入前に管理会社の対応スタイルも確認しておくと良いでしょう。
複数物件同時検討時ほど丁寧に確認する
複数の物件を同時に検討していると、ひとつひとつの確認が甘くなりがちです。更新タイミング・修繕積立金の状況・管理会社の評判など、1室ずつ丁寧に確認する習慣をつけることが重要です。
まとめ
| 判断軸 | ポイント |
|---|---|
| ①家賃の値上げ余地 | 最重要。家賃相場を理解すること。私はセカンドオピニオンやホームズを活用し、周辺相場を多角的に確認しています。 |
| ②利回り・物件価格 | 適正か確認。新築は基本NG・割安物件は例外 |
| ③築浅であること | 設備故障リスクを抑える。出口確保のために売却時の築年数も意識する |
| ④更新タイミング | 購入直後に更新があるのが理想 |
| ⑤CF許容範囲とコスト管理 | 東京▲1万円・大阪▲5,000円以内。修繕積立金の値上がりは除外 |
不動産投資は、月次CFだけで判断するのではなく、家賃の値上げ余地、キャピタルゲイン、節税効果、購入価格、付帯するサービスなどを総合的に考えることが重要です。
また、物件を検討する際は不動産会社の説明だけで判断するのではなく、セカンドオピニオンなども活用しながら、多角的な視点で検討することが大切だと感じています。最終的には、自分自身が納得したうえで判断することが重要だと思います。
👉 不動産投資のセカンドオピニオンの詳細レビュー記事はこちら
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